「見て真似る力」の話

「見て真似る力」の話

「見て分からんものは、聞いてもわからん」

子どもの頃、父が口癖のように言っていた言葉が懐かしい

なにしてるの〜?
どうやるの〜?
〇〇ってなに〜?

見て分からんものは、聞いてもわからん!

ってね。

まぁ冗談で言ってるから
結局後で教えてくれていたけどね。

サッカースクールで子どもたちに教えていると
「見て真似る力」が弱いなぁと
感じる場面が多くあって。

たとえば
「これやってごら〜ん」
と見本を見せても、ぽかーーん。

次はコレやるから見といてねー
と説明しても、ぽかーーーん。

メニュー分からなかったら
他の子がやっているのを見て
やり方わかったら入っておいでね。
って、しばらく見させて
でもやっぱり、ぽかーーん。

なんでだろう・・?
見たらわかるよね・・?
2回パスしてシュートするだけよ?

単純なメニューしかやってないんだけど
何回やってもやり方を間違える子もいたりとかね。

よくコーチ陣で
見て真似る力が弱いことについて
話題にあがっていて。

いや、決してそういう子を批判してるわけではなくて

なにで差がついてるの?
日常生活?習い事経験の有無?
どうやったら見て真似る力はつく?

って、気になってたという話。

人がやっているのを見て
あぁ、こうやるのね、って理解して
真似してできる力が有るか無いかで
勉強も運動も凄く差が付くと思うのです。

で。

ベビーシッターのお仕事で
子どもと折り紙をやったんですね。

4歳で、ここまでできるかとビックリした。

動画の中でただ黙々と折られていくのを
見ながら一緒に真似して折っていく。

「折り紙を回転させて」とか
「真ん中より少し右側に寄せて折ります」とか
そういう言葉での説明が一切なくて
ほんとにただただひたすらに見て真似て折る

それが、4歳でここまで出来るんだ…

そう考えたらやっぱり
日常的な生活や遊びの中で育つ力なんだと思う

手取り足取り、言葉巧みに説明されるばかりでは育たない力

ゆっくり隣で
「やってごらん」と見せて

「こうかな?ん?なんかちがう」
「こうかな?ぁ、できた」

これの繰り返しなのかもしれない。

「もー!ちがうちがう!」
と大人がすぐに手を貸してしまわないで

こうかな?
ちがうな
こうかな?

と思考錯誤できるように
ゆっくり隣で待ってあげることが
日常生活や遊びの中で身につく
「見て真似る力」なのかな。

子どもと遊ぶときに意識していこうと思う。