みなさまこんにちは!
今回は「なぜわざわざ公園なの?」」についてお話ししたいと思います。
運動教室を提供しているスポーツクラブはたくさんある中で、そのほとんどは屋内の運動施設を使用していると思います。
体育館やジム・スタジオのようなところに跳び箱や鉄棒を置いて行っているスポーツクラブもあるし、サッカースクールなども、最近は屋根付き・人工芝の環境が用意されていることがほとんど。
屋外の場合、夏は暑いし、冬は寒い。雨が降って地面がドロドロになることもあるし、服も靴も汚れる。
それを考えると、上記のような環境を用意した上で運動教室を行うことは凄く合理的というか、その方が便利、ですよね。
それなのに、なぜ、わざわざ公園で??
ひみつきちもあるのに、なぜ公園枠を推しているのか?
そこにある、ゆきコーチの想いとは・・??
季節を感じながら、自然の中で運動をする
屋外の公園で行う理由として、最も普通の理由でありながらも、でも大事なポイントとしては、毎日変わる温度や湿度、風の匂いを感じながら、自然の中での運動をしてほしい、ということです。
広々とした開放感。天然の芝生。木の下の木陰。
そういった自然の中で、風や太陽を感じながら運動した子どもたちは、よく食べ、よく眠ります。
心身ともにリフレッシュして健やかに育ちます。
暑いから、と何でも室内で行うものが増えている今。
動画やゲームで家にこもっている子どもたちが多い今。
「ただ外に出て、芝生の上をかけまわる」という、当たり前であり、当たり前でなくなっていることを、大事にしてほしいと思っています。
保育園や学校、学童などでも、「暑いから外遊びは15分だけ」「なるべく体育も体育館で」という規制が強くなっていて、圧倒的に本来必要な「外の空気を吸う」時間が足りていないように思います。
子どもたちは、大人が思っている以上に、日々いろんなストレスにさらされています。
太陽を浴びて、自然の中を走るだけでも、子どもたちの朗らかな笑顔は戻ってきます。
最近我が子が怒りっぽいな、落ち着きがないな、笑顔が減ったな、集中力がないな、風邪をひきやすくなったな、と思う時には、もしかしたらお外で遊ぶ時間が足りていないのかもしれませんね。
地形の変化でバランス感覚や運動能力が向上
そしてもう一つ。私が公園枠を推している大きな理由は、外には不規則な地形があって、運動能力がより効果的に向上するからです。
屋内の運動施設やひみつきちは、フラットな床で、怪我につながりそうな危険なものは排除されている、いわゆる「整えられた環境」です。
一方で公園は、木の根っこが地面に這っていたり、芝生の長いところがあれば、短いところもある。一部分だけ芝生が無くて、石ころいっぱいの土の地面だったり、微妙に傾斜があったり無かったりします。雨の後には地面が重たいし、ズルッと滑りやすい部分も出てきたりします。
そういった公園の不規則な地形を歩いたり、走ったりすることで、自然にバランス感覚が鍛えられます。子どもたちは異なる地面を踏みしめることで、足元の感覚を敏感にし、転ばないように体を調整する能力を養います。特に不安定な地面では、身体全体のコーディネーション能力や柔軟性が高まり、日常生活でも役立つバランス力がつきます。
外で鬼ごっこをすると、慣れていない子はすぐに木の根っこにひっかかって転んだり、方向転換をしようとして足元が滑ったりします。慣れている子は木の根っこなんてひょいひょいと跳んで避けながら走り、滑りそうになってもしっかりとした筋力とバランス感覚で転ばずに回避することができます。
ボールを使った遊びでも、地形によってボールの弾み具合や転がり方は予測できなくなり、より高度な反応能力やコントロール技術を身につけることができます。
ひみつきちでは何回でも上手にボールをポンポンと跳ねさせることができる子でも、芝生の上になると10回もできなかったりします。それではまだまだボールコントロールができているとは言えません。
公園ではより応用力の効く運動の土台がつくられるのです!
問題解決能力に差がつく!
ここからは一般論とは別に、ゆきコーチが8年間子どもたちの運動指導をしてきた経験から思うことをお話しさせていただきます。(これが正しいとか正しくないとかではなく、そういうこともある、ということが伝われば嬉しいです)
室内の整えられた環境で運動をしてきた子と、公園でよく運動をしたり遊んだりしている子の大きな差として、『問題解決能力の差』があると感じています。
それを強く感じる場面としては、子どもたちに「できないこと」「難しいこと」の壁が現れた場面です。
整えられた環境で運動をすることに慣れている子は、できないことが出てきた時、その理由を物のせいにすることが圧倒的に多い。
「コレ、滑るからできない」「これ、小さいからできない」「斜めにしてくれないとできない」など、物を変えればできるのに、という感じのことをよく言い訳として使います。レベルや要望に合わせて、道具や環境を変えて練習しやすいからです。
一方で、公園でよく運動している子たちは、できない理由を自分の中に探し、どうやったらできるか、を考えることができます。今日のこの環境の中で、どう適応するかを探ることができます。自然の環境はそう簡単に変えられないので、自分のやり方を変えることがまず頭に浮かぶようになるのです。
例えばボールを地面にポンポンさせることが課題だとしたら、「芝生だからボールが跳ねない、できない。」という子どもと、「ボール跳ねにくいから強くやってみる!」という子どもに分かれるということです。
近年では問題解決能力や非認知能力などを伸ばすための習い事が増えていますが、ゆきコーチの経験則としては、不規則な、不安定な公園、お外で十分に遊ぶことが、一番自然と子どもたちを逞しくするし、自立した子どもに育ち、「生きる力」が付くのではないかなと思うのです。
整えられた環境である「ひみつきち」で運動が好き!楽しい!もっとやりたい!と思えるモチベーションになっている子にはぜひ、お外の公園枠にもチャレンジしてほしいなと思います(´m`)